お気づきだろうか。島崎勝太。現新撰組局長、近藤勇である。この頃に土方と出会った。まぁ最初の出会いは土方が一方的に最悪だが。
「おい。俺と試合しろよ」
土方はどこまでも上から目線である。
「あぁ。いいよ」
島崎(近藤)は少しばかり驚いた顔をしたが、直ぐに笑顔になった。
しばらく経って、土方が防具に身を包んだ頃。
試合は始まった。正式な試合ならお互いが名前と流派を名乗るのだが、土方には無いためそれはしない。
「では。始め!」
審判は佐藤がするようだ。
は!こんなガキにゃ負けねぇ!俺は沢山の修行を積んで来たんだ。
確実に強くなってる。若先生だかなんだかしんねぇけどよ!
「ぅらぁぁぁぁあ!」
土方が勢い良く島崎に飛びかかる。
島崎はそれに動じず、静かに竹刀を構えていた。
この頃の土方は何も考えずに無茶苦茶に打ち込む傾向があった。
土方から振り下ろされた竹刀を避けることなく島崎は受け止める。
バシィィィンッ!
かなりの勢いだな。
島崎も土方の一太刀がここまでの力とは思っていなかったようだ。
だが島崎の体勢は全く崩れない。がっしりと足は地に着いている。
「ちっ…」
そう簡単には行かねぇかぁ。
土方は一端引くと、また走り出した。
パンッ
パンパンッ!https://plaza.rakuten.co.jp/aisha1579/diary/202411160000/ https://blog.goo.ne.jp/debsy/e/e2441f48a569e919302742d32a5dad57 https://freelance1.hatenablog.com/entry/2024/11/16/165333?_gl=1*7jsa4z*_gcl_au*LTPe21veLZJBRJPdfAmRozqD1N1yu8xRDZ.
バシィィィンッ!
何度も打つが島崎に難なく止められる。
…こうなりゃ仕方ねぇ。
土方は一か八かで竹刀を持ちながら走り込んだ。
何処に来るのか全く分からん。
堂々と立っている島崎も正直、焦っていた。土方は今までにないタイプで全く読めない。
否、島崎も元々何処に来るなど読んで打つタイプではなかった。流れに乗って打つのである。
土方は上に竹刀を掲げていたため正面にまた打ち込むだろう。
と思っていた。だが土方はその竹刀を早めに振り下ろした。というより下げて後ろに持っていった。
土方は柳剛流で学んだスネ打ちを使おうとしているのだ。
今だ!
土方は瞳孔を開くと思いっきり振った。
バッシィィィィィィィン
「ぐっ!?」
ズシャァァァ!ゴンッ!
「勝者、島崎!!」
佐藤が少し遅れて判定を下した。吹き飛んだのは土方の方だったのだ。
「ってて…」
土方は頭を擦る。
島崎は土方が下に竹刀を持っていったのを見切って土方よりも先に打ち込んだのだ。
その威力は半端なものでなく凄まじかった。
土方はその一撃で吹っ飛び、壁に頭を打った。
なんなんだ…。あの威力。尋常じゃない。
強い。
土方は痛いのだが、それよりもさっきの威力が不思議で仕方ないようだ。
「大丈夫?」
土方が一人考え込んでいると、目の前に影が出来た。顔を上げるとまたもやにっこりと笑った島崎が手を差しのべていた。
「はっ…!ざまぁねぇなぁ。こんなガキに負けて同情までされるたぁなぁ」
土方はまた皮肉を言う。
「ガキ?歳さんは面白いなぁ!」
島崎はからかうような笑いではなく本気で笑っている。
「は?」
「歳!てめぇ馬鹿か!若先生より年下のお前が何言ってんだ!」
「え?」
「え?って若先生が18でお前が17だろう」
18…?俺より一個上?コイツが…?
土方は何度も島崎を見直す。
確かに、島崎の笑顔を見ていると切れ長の目で無愛想な土方の方が年上に見える。更に土方は背が高い。
「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
土方の絶叫が道場中に響いた。