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沖田は布団を上げると本当に中に

沖田は布団を上げると本当に中に入ってきた。

 

じんわり暖かい。背中が当たっているのがわかる。

 

 

「おおお沖田さん!?」

 

スースー

 

よっぽど疲れているのかもう寝てる。

 

 

 

 

わー――!わー――!なんで!?心臓!!

 

美海は赤面し、混乱したまま布団に潜った。

 

 

--------------------------------

 

 

「みたいな結局私はこの日心臓がおかしくて一睡もできませんでした」

 

「あぁ……。美海くんがすこぶる機嫌悪そうだったあの日かぁ。うん」

 

 

そっかそっか

 

 

山南は一人で頷いた。

 

 

「こんな病気しらないしもしかしたら耐性ができてないからこっちでかかった不治の病かも!!」

 

美海は悲惨な顔をした。

 

 

 

「はぁ

 

この子は。心臓がおかしくなるって

 

 

 

好きなんじゃないか

 

 

山南はクスリと笑った。

 

 

「病気じゃないよ」

 

美海の頭をポンポンと叩いた。

「え?じゃあなんなんですか?」

 

 

 

「んー―…。私が明里を思うような感じかな。よし。美海くんの宿題だ。この気持ちが分かったら全部解決するよ」

 

 

「本当に?」

 

 

「あぁ。美海くんは賢いから分かるはずだよ」

 

 

……がんばります!」

 

 

「ははは

わかってんのかなぁ。

 

 

隣で美海は気合いをいれている。

 

 

「じゃあ私は行くよ。また何かあったら相談してくれ」

 

ニッコリと山南は笑った。高端人才通行證計劃:香港如何助高才創業?

 

 

「いつもありがとうございます!山南さんは悩み無いんですか?」

 

 

 

美海は山南が一瞬止まったような気がした。

 

 

 

「ないよ」

 

山南は笑顔でそう言った。

 

「そうですか!私もまた相談乗りますからね!」

 

 

「ありがとう」

 

 

もしかしたら美海はここで気付くべきだったのかもしれない。

 

否。気付いた所で動き出した運命は変わらなかったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「んー――…。明里さんに対する思いかぁ

 

美海はウロウロと廊下を歩きながら悩んでいた。

 

 

「美海はどうしたんだ?」

 

「さぁなんか山南さんから宿題を出されたらしいよ」

 

 

遠くから原田、藤堂が心配そうに見ている。

コンコン

 

 

山南は土方の部屋をノックした。

 

 

………

 

中からは返事がない。

 

 

 

コンコン

 

「土方くん?」

 

 

 

バサバサバサバサ!

 

中からは書類が散らばるような音がした。

 

 

「ゴホンッ!は入ってくれ」

 

咳払いを一つすると中に入るように言った。

 

 

 

どうせ句でも作ってたんだろなぁ。隠さなくてもいいのに。

 

 

 

ガラッ

 

「いや。大したことじゃないんだけどね」

 

 

「なんだ?」

 

土方は後ろを向かない。

平静を装っているつもりだろうが、窓枠にさっき使った形跡がある硯と急いで隠したであろう『豊玉発句集』が足元からはみ出ている。

 

 

 

クスッ

 

山南は小さく笑った。

 

「美海くんは沖田くんが好きらしい」

 

 

バッ

 

「本人が言ったのか?」

 

土方は勢いよく振り向くと目を大きく見開いた。

 

 

 

「いや。本人は言うどころか気付いてもいないけどね」

 

 

「じゃあなんで

 

山南は先刻の話を土方にした。

 

 

「なるほど。こりゃ総司と同じ種類だ。総司も何ヶ月か前までそんなこと言ってたな」

 

 

「相談されたのかい?」

 

 

「あぁ」

 

 

 

「なんて言ったんだ?」

 

「あいつは究極の鈍感だからはっきり言ってやったさ。そしたらあいつ急によそよそしくなりやがった」

 

土方は話ながら微笑している。

 

 

「二人共異常なぐらいに色恋に疎いからね

山南は苦笑いだ。

「で。なんだ?あんたが悩みあるんじゃないか?」

 

土方は山南を真っ直ぐ見つめる。

 

 

……ははっ。なんでもわかるんだね。土方くんには敵わない」

 

山南は一瞬びっくりしたような顔をして、すぐに苦笑いになった。

 

 

「まぁ伊達に新撰組副長してるわけじゃあるめぇよ」

 

 

……近藤さんも呼んでくれ」

 

 

わかった」

 

山南の顔を見るとかなり思い詰めている。ただ事ではないと感じた土方は急いで近藤を呼びに行った。

 

 

 

ここまでとは

 

 

いったい何が彼をあんな顔にさせてるのか。土方さえ見当もつかなかった。

 

 

 

 

ガラッ

 

 

「サンナン!なんだ?」

 

近藤は急いで来たようで息が荒い。

土方からただ事ではないと聞いたのだろう。

 

 

 

「座ってくれ

 

山南が席を用意した。

 

座敷は前に土方、近藤、向かいに山南が座っている。

 

 

「率直に言う」

 

 

近藤と土方は息を呑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「私を降格させてくれ」

 

え?」

近藤はポカーンとしている。

 

なるほど。

 

土方はそう思った。

 

 

「私を元の副長職に戻してほしい」

 

かなり悩んだ結果なのだろう。冗談ではない。

 

 

「ななんでだ?」

 

土方は黙っている。

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