のことはまったくわからないが、双子はてぎわよく作業をこなし、ほどなくして終了する。 無事、は帆走にうつる。 それにしても、双子って眠ってるんだろうか・・・。 ついつい心配してしまう。 横浜・・・。 急遽、負傷者の一部をおろすことになる。 新撰組の負傷者も、下船。仏語伝習所に、収容されることがきまった。 大石にいくばくかの金子をあずけ、
負傷者の付き添いをさせることになる。 大石も、船酔いでみっともないところをみせたということと、すこしでもはやくを降りたいからか、しおらしくそのを降りたいからか、しおらしくそのは江戸へ向かう。 「江戸だ!」 「戻ってきたぞ」 品川沖。東京湾である。 「お台場だ」 だれかがいったので、あのお台場かと思い、指さすほうをみる。 点々と島がある。なかには、砲台がまるみえのところもある。 当然のことながら、お台場とは違う。 ペリーが黒船を率い、日本にやってきてから、さらなる襲来に備え、幕府は海防の強化につとめる。 その一つが、軍艦の造船である。 そして、品川台場を設置する。第一から第七まである台場に、大砲を設置、外敵に備えた。 通称「お台場」。 現代では、そこはすっかり様変わりし、東京のランドマークの一つとなっている。 「どうした、鉄?」を眺めてわいわいと騒いでる。だが、市村は、相棒の横に座って抱きついている。 めずらしく、うかないをしている。 「江戸ってはじめてで・・・。しかも、 みな、が、大垣にかえりたい、かえりたいっていってるんだ」 市村は、大垣出身である。 そういえば、影はうすすぎるが、八歳はなれた兄辰之助がいる。 剣術よりも算盤勘定のほうが得意なので、勘定方に属している。 史実では、辰之助は江戸までゆくものの、甲陽鎮撫隊として甲府に出陣、負けて江戸へ戻ったあたりで脱走しているはず。 その後、大垣藩に帰参するも、若くして亡くなったと記憶している。 明朗快活、活発な弟にくらべ、おとなしくて控えめなので、後世の創作でもあまりみかけない。たしか、弟が主役として描かれ、アニメ化もされたコミックと、浅田O郎先生の小説でみかけた。 みかけたのは、その程度か。 もちろん、幕末関係の小説やコミック、ゲーム等々すべてを網羅しているわけではない。もしかすると、ほかにもでている作品があるかもしれない。 「江戸は、おれも相棒もはじめてだ」 江戸には、と心中でつけたす。 プライベートでも仕事でも、東京には何度もいってる。相棒ですら、仕事で二、三度いってる。 「そうだよな。はじめてゆくところは、不安だろう?だが、大丈夫。みながいる。相棒や、銀や泰助、局長や副長、双子先生も」 しょげている市村の頭を、撫でてやる。 「それと、主計さんもだね。そうだ、主計さん、江戸で寿司に天ぷら、ふわふわ卵をご馳走してくれるってきいたよ」 なんてこった・・・。 俊春のつぶやきは、泰助によってwebよりもはやく拡散されてしまっている。 いまさら、削除はできるのであろうか? 「あ、ああ、そんな話もあったかな・・・。ははは・・・」 「トピ主をぶちのめしたい、と申しておる」 「ぎええええええっ!」 耳にささやかれる。もちろん、相棒の代弁者たる俊春のささやき。 驚きのあまり、思わずあげてしまった断末魔のごとき叫びに、甲板上の人々が注目する。 「すみません、すみません」 こめつきバッタのごとく、平謝りするおれ。」へゆく。さきに「順動丸」で大坂を出航された、永倉先生たちもいらっしゃるはず」 俊春の問いを無視し、「ゴーイングマイウエイ」俊冬が告げる。 口をひらくよりもはやく、「土方君、土方君、おっ、まだいるな?」と、問いとともにあらわれたのは、副長とは「ながああああああい、お付き合い」になる榎本である。 肥田と局長が、いっしょである。 「ああん?まだ着いちゃいねぇ。どうやって、こっからいなくなれるってんだ?」 大人げなくも、言葉尻をとらえていい返す副長。 「似てねぇ双子、叔父貴のところに、横浜の怪我人、運びこみゃいい」 榎本が、双子に提案する。 「叔父貴?」 双子ではなく、局長と副長が反応する。 「あ、西洋医学所ですよね?」 榎本の血縁関係や、新撰組の怪我人たちの上陸後のゆきさきをしっているので、おもわず口をはさんでしまう。