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それから美海と坂本は何故か打ち解け合った。

それから美海と坂本は何故か打ち解け合った。 「今の日本は全然駄目ぜよ。世界を見んと!世界を!」 刀の話からいつの間にか世界の話になっていた。 坂本は目を輝かせ話す。 「メリケンやらエゲレスを見ろ!海をちょっと超えた国はもっと発展してるきに!日本も今からでも遅くないきに追いかけるべきじゃ!」 面白い人だなぁ。 そういうこと言う人、この時代で初めて見た。 「いつかわしが日本を洗濯するぜよ!」 美海は気付けばイキイキと話を聞いてた。 昔、世界史は嫌いだったんだけどな…。この人の話は何故か引き込まれる。 「そうじゃあ!美海!」 既に敵の美海を呼び捨てで呼んでいる。新撰組としては見ていないようだ。 「なんですか龍馬さん?」 美海もすっかり仲良しだ。 「今から良いとこに連れて行ってやるきに!着いてくるぜよ!」 坂本は大きく手を上げる。 「おぉう!」 小さい子でもよく知っていることだが、普通は知らない人に連いていってはいけない。 連れていってもいけない。 まぁお互い合ったことはないが知った存在だ。 美海は教科書で、坂本は噂で。 「しっかし!美海は噂とは全然違うぜよ!沖田君と一緒に人を直ぐ斬ると聞いとったが!」 坂本と美海は道を歩きだした。 【植髮】胡亂植人工頭髮 或會造成嚴重副作用! 「私もですよ!想像と全然違います!街の人にももっと、きゃー――!坂本龍馬だわ!みたいに騒がれてると思ってました。それになにより面白い」 「せんきゅーせんきゅー!まぁ残念ながら追ってくるのは役人ばっかぜよ。街の人はわしのこと知らんきに。見廻り組の熱烈なファンサービスのーせんきゅーぜよ…」 坂本は額に手をあてる。 坂本はむしろ死後有名になったため、あまり今は有名ではない。ただ、新撰組や見廻り組のような役人からすると志士との関わりも多いため重要危険人物だ。 「へー…」 初めて知った。 「なんで見廻り組に追われてるんですか?」 「美海…なんも知らんのか?」 「はい…?」 やっぱり美海は何か隠しとる?おかしいきに。美海もわしを追う立場のはずぜよ。 「それは秘密ぜよ!なぁ。美海が新撰組に入ったのはいつじゃ?」 「んー…。一年前…?ぐらい?」 確か新撰組が出来たころ…。始めの方…? 「どうやって入ったんじゃ?」 「なんか土方さんに連れて行かれて戦って入った?」 「?」 全く美海の説明は理解できない。 美海もあまり詳しく言えないからだ。 「応募入隊じゃないんじゃな?スカウトか?」 「んー…。スカウト…じゃあないですねぇ…。拉致?」 クスリと美海は笑う。 「わー――っと!?」 スカウトの言葉の意味が分かる?やっぱり異国から!? 「だぁぁぁぁあ!」 ビクゥ! 考えれば考える程わからんきに! わしは頭を使うことは苦手じゃああ! 急に坂本は頭をガシガシと掻き、暴れ出した。 「……?」 本当。面白いけどやっぱこの人大丈夫なのかなぁ…? 美海は顔をひきつらせた。 しばらく他愛もない話をしながら小道を歩いていると人影が見えた。 「……!?……立花美海!?」 歩いてきた人は急に美海の名を呼んだ。 「え?」 「ちっ!覚悟せぇ!」 前から来た浪士はいきなり抜刀すると、美海に向かって走り出した。 美海の場合髪が目立つためよくあることだ。 美海を見て斬りかかるということはたいていは攘夷志士だ。 美海も刀を抜いて構える。 ギィィィィィン! お互い振り下ろしたが、太刀音は一太刀で終わった。 「危ないぜよ~。いきなり斬りかかるのはフェアじゃないぜよ」 「龍馬さん!?」 坂本が志士と美海の間で刀を止めていたのだ。右手には刀、左手は銃で止めている。 「え…?」 志士は顔を上げる。 「龍馬…?龍馬か!?」 「久しぶりぜよ~!」 ヒシッ 坂本と志士は何故か抱擁している。 「え?」 美海はポカンとその場に立ち尽くしていた。

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